【1月24日 AFP】1978年に米ニューヨーク(New York)州のケネディ国際空港(John F. Kennedy International Airport)で起きた現金・宝石強盗事件に関与したなどとして、マフィアのボナンノ一家(Bonanno)のメンバーが逮捕・起訴された。

 起訴されたのはビンセント・アサロ(Vincent Asaro)被告(78)ら5人。事件は1978年12月11日、ケネディ国際空港で独ルフトハンザ航空(Lufthansa Airlines)の貨物庫から現金500万ドルと約100万ドル相当の宝石類が奪われたもの。現在の貨幣価値に換算すれば被害総額は2000万ドル(約20億6000万円)に上ると推定される。

 米捜査当局によると、アサロ被告や事件の首謀者とみられている「紳士のジミー(Jimmy the Gent)」ことジェームズ・バーク(James Burke)元受刑者、その他の犯行に関与した者たちは、1人当たり75万ドルの現金と相当量の宝石を受け取ることになっていたという。しかしバーク元受刑者は、警察への内通を阻止するため共犯者らを次々と殺害した。バーク元受刑者は服役中だった1996年にがんで死去している。

 犯罪映画の名作に数えられるマーティン・スコセッシ(Martin Scorsese)監督の『グッドフェローズ(Goodfellas)』(1990 年)は、米犯罪史上に残るこの事件を基に制作された作品だ。