【1月22日 AFP】映画『パルプ・フィクション(Pulp Fiction)』や『ジャンゴ 繋がれざる者(Django Unchained)』で知られるクエンティン・タランティーノ(Quentin Tarantino)監督が怒り心頭だ──次回作品の脚本が外部に流出し、映画制作の計画が台無しになってしまったからだ。

『レザボアドッグス(Reservoir Dogs)』でデビューしたタランティーノ監督が、次に制作を予定していた映画『The Hateful Eight』の脚本を渡したのは6人。このうちの誰かが脚本を外部に漏らしたとタランティーノ監督は主張しており、映画化を断念し代わりに小説化する考えだと語った。

 タランティーノ監督は21日に娯楽ニュースサイト「Deadline.com」に掲載されたインタビューで「心底、がっかりしている。脚本の初稿を書き上げたばかりで、来年の冬、つまり1年後まで撮影に入る予定はなかった。脚本を渡した6人のどこかから漏れたことは明らかだ」と怒りあらわに語っている。

 タランティーノ監督によると、脚本を見せたのはティム・ロス(Tim Roth)、マイケル・マドセン(Michael Madsen)、ブルース・ダーン(Bruce Dern)の俳優3人と『ジャンゴ』のプロデューサー他の6人。『ジャンゴ』のプロデューサーは自宅を訪れたエージェントに脚本を見せたと話しているという。

「これは裏切り行為だが、壊滅的ってわけでもない」と話すタランティーノ監督だが、「ことは醜悪極まりない」と感情を抑えきれない様子だ。

「脚本をリークしたのがティム・ロスでないことは知っている。残りの誰かがエージェントに見せた。それをエージェントがあちこちに回して、今やハリウッド(Hollywood)中に広まってしまった」

 タランティーノ監督に名指しされた6人の代理人らは22日の時点でいずれもコメントを拒否、もしくは問い合わせに応じていない。(c)AFP