【1月18日 AFP】アフガニスタンの首都カブール(Kabul)で17日、同国の旧支配勢力タリバン(Taliban)の戦闘員が混雑したレストランで自爆、別の2人が店内で客らに向かって無差別に発砲した。当局関係者によると、外国人を含む少なくとも14人が死亡した。

 襲撃を受けたのは、高級店が並ぶワジル・アクバル・ハーン(Wazir Akbar Khan)地区のレストラン「Taverna du Liban」。アフガニスタン政府と米国主導の駐留外国軍に抵抗するタリバンが、事件の直後に犯行声明を出した。

 モハマド・アユーブ・サランギ(Mohammad Ayoub Salangi)内務次官がAFPの取材に対して語ったところによると、同日午後7時30分ごろ(日本時間18日午前0時ごろ)に起きた最初の爆発の直後に、戦闘員らのうち2人が厳重な警備を突破してレストランの店内に入り込んだ。

「外国人とアフガニスタン人、合わせて少なくとも14人が死亡した。戦闘員の1人がレストランの外で自爆した後、別の2人が店中に入り込み、中にいた人たちを無差別に攻撃した」という。

 また、カブール市警察のトップ、モハマド・ザヒル(Mohammad Zahir)氏は報道陣に対し、「犯人は全員が死亡した。残念なことに、外国人を含む14人が亡くなった」と述べた。

 古くからあるこのレストランの常連客には、アフガニスタン人のほか外国人の外交官やコンサルタント、援助機関の関係者なども多い。事件があった17日はアフガニスタンの休日である金曜日だったことから、店内は特に混雑していたとみられる。

 カブール市内の多くのレストランと同様、この店も厳しいセキュリティー・チェックを行っていた。客が入店する際には、武装した警備員がボディーチェックを行い、少なくとも2つの鋼製の扉を通らなければ、店内には入れないようになっていた。 

 タリバンのザビウラ・ムジャヒド(Zabiullah Mujahid)報道官は電子メールで声明を出し、攻撃がこの店を標的としたものであったことを明らかにすると共に、「殉教者たちがワジル・アクバル・ハーンにあるこの店を攻撃し、外国人の占領者たちの多くに死傷者が出た。大半はドイツ人だった」と述べた。(c)AFP/Usman SHARIFI