【1月11日 AFP】宗教間の衝突で国が引き裂かれた状況にある中央アフリカのミシェル・ジョトディア(Michel Djotodia)暫定大統領は10日、宗教間衝突の阻止に失敗したとして中部アフリカ諸国からの圧力を受け、辞任した。

 同大統領とニコラ・チャンガイ(Nicolas Tiangaye)暫定首相辞任の知らせは首都バンギ(Bangui)で歓声をもって迎えられ、多数の住民がこれで暴力行為が収まるだろうと期待を表した。

 9日よりチャドで開かれていた中部アフリカ諸国経済共同体(Economic Community of Central African StatesECCAS)の臨時首脳会議で、ジョトディア暫定大統領に辞任の圧力をかけていた地域首脳らは、同大統領の辞任を「極めて愛国的な決断」と呼んだ。一方フランスは移行政府に対し、新たな暫定大統領を速やかに決定するよう主張した。

 バンギでは、ジョトディア暫定大統領とチャンガイ暫定政府首相辞任のニュースを歓迎する大勢の人々が街頭へ繰り出した。

 空港近くの大規模キャンプに避難場所を求めに来た何万人ものキリスト教徒たちの1人は、「神のご意志なら、キリスト教徒とイスラム教徒は今晩から互いに仲良く暮らすようになり、私は日曜までに家に戻れる」と語った。

 中央アフリカでは、宗教間の対立による衝突で、先月だけで1000人以上が死亡している。(c)AFP/Stephane Yas in N'Djamena and Cecile Feuillatre in Bangui, Stephane Yas