【1月12日 AFP】オーストラリア政府の科学調査機関が、「火を吐くドラゴンを開発してほしい」との7歳少女からの要望に「調査不足のため」応えられなかったとして、異例の謝罪声明を発表した。

 きっかけはブリスベーン(Brisbane)に住む7歳の少女、ソフィーちゃんがオーストラリア連邦科学産業研究機構(Commonwealth Scientific and Industrial Research OrganisationCSIRO)の「すてきな科学者さんたち」に宛てて、ペット用のドラゴンを作ってほしいと依頼する丁寧な手紙を送ったことだった。

 ソフィーちゃんはペットのドラゴンが女の子ならトゥースレス、男の子ならスチュアートと名付けて餌には生魚を与え、学校にいる時以外は一緒に遊んであげると手紙で約束した。トゥースレス(Toothless)は、アニメ映画にもなった人気児童小説「ヒックとドラゴン(How to Train Your Dragon)」で主人公のバイキング少年と友達になる竜の名前だ。

 このソフィーちゃんからの依頼に、創設87年の歴史を持つCSIROは6日、「当機関には何かが欠けていると言わざるを得ない。ここに竜はいないのです」とウェブサイト上で返答した。「研究を87年続けているのに、まだ竜どころか竜の卵さえ作れていない」

 さらにCSIROは、「伝説の竜や火を吐く亜種について十分に踏み込んだ研究をしてこなかった。ごめんなさい」と異例の謝罪を行い、海外には竜が吐く炎の成分を調べている研究者たちがいると付け加えた。