【1月9日 AFP】第2次世界大戦中に仏西部オラドゥール・シュル・グラヌ(Oradour-sur-Glane)村で起きた住民虐殺をめぐり、ドイツ・ドルトムント(Dortmund)の検察当局は8日、元ナチス親衛隊(SS)の男(88)を起訴した。ケルン(Cologne)地裁が声明で発表した。

 男はケルン在住の年金生活者で、名前は公表されていない。1944年6月10日にSSの部隊がオラドゥール・シュル・グラヌ村で村民のほぼ全てに当たる642人を殺害した虐殺事件で、村民25人の殺害に関与したほか、数百人の殺害を手助けしたとされる。

 検察によると、男は当時19歳だった。村を襲撃したSS部隊に所属していたことは認めているが、虐殺には関わっていないと主張しているという。

 SSによるオラドゥール・シュル・グラヌ村の虐殺は、ナチス司令官の誘拐計画に対する報復として行われた。検察によると、爆発物や自動小銃、手投げ弾などで武装したSS部隊は村の男性たちを納屋に押し込め、無差別機銃掃射で殺害。逃げ出した村民を拳銃で撃ち殺した。さらに、人質として集めた女性や子どもを閉じ込めた教会に火を放ち、焼き殺したとされる。

 虐殺された642人の村民のうち、254人は女性、207人は子供だった。

 廃墟と化した村は、第2次世界大戦中の惨劇を後世に伝え村民を追悼する負の歴史遺産として、当時のまま保存されている。(c)AFP/Deborah COLE