【1月8日 AFP】世界的な人口増加と中国やインド、ロシアでの喫煙の人気の高まりに伴い、喫煙人口は1980年から2012年の間に大幅に増加していたことが分かった。

 米医務総監(Surgeon General 米厚生省に属し、反喫煙運動など公衆衛生上の政策推進に中心的な役割を果たす役職)が喫煙の危険性に関する初めての報告書を発表してから50年になることを記念してたばこ関連の論文を特集した米国医師会雑誌(Journal of the American Medical AssociationJAMA)の最新号で明らかになった。

 最新号に掲載された187か国の喫煙人口と喫煙率に関するデータによると、例えば中国では2012年、喫煙率が30年前の30%から24%に低下したものの、喫煙者数は同期間中に1億人近く増えた。

 たばこの健康リスクに関する認識の高まりから、喫煙率はここ数十年間、全体的に低下している。米ワシントン大学(University of Washington)保健指標評価研究所(Institute for Health Metrics and EvaluationIHME)が主導したこの調査によれば、世界全体の喫煙率は1980年から2012年にかけて男性で41.2%から31.1%に、女性で10.6%から6.2%に低下したという。

 論文の共著者、米ワシントン大保健指標評価研究所のアラン・ロペス(Alan Lopez)客員教授は、「喫煙者のおよそ半数が、たばこが原因で死亡している。このため喫煙人口の増加は、向こう数十年間で早死にする人が大幅に増えることを意味する」と指摘している。(c)AFP/Kerry SHERIDAN