【1月7日 Relaxnews】2014年は北米の「チップ文化」に一大転機が訪れる年となるかもしれない――米国では現在、チップの存続をめぐる熱い論争が飲食店とその利用者、さらには一流のシェフたちをも巻き込んで繰り広げられている。

 この論争は、オンライン雑誌「スレート(Slate.com)」が、レストランの請求に加えて20%もの心付けを支払うのは「悪しき慣行」だとする大胆な記事を掲載したことに端を発しており、今では誰もが知るところとなった。

 外食産業のトレンド予測を行うコンサルタント会社、アンドリュー・フリーマン(Andrew Freeman & Co.)社は、トム・コリッチオ(Tom Colicchio)氏やデビッド・チャン(David Chang)氏といった米国の有名シェフたちがこの論争に続々参戦したことから、今後も熱い議論が継続するとの予想を立てた。

 スレートで記事を執筆するブライアン・パーマー(Brian Palmer)氏は、「チップは不快な習慣」であり「来店客、従業員双方にとって良いことはなく」、さらに「人種差別を助長している」とまで述べている。

 アンドリュー・フリーマン社のレポートによると、いくつかのレストランではチップの受け渡しが禁止され、その代わりに、従業員の給料値上げや、来店客からのサービス料金徴収といった措置が取られているという。

 がっちりと根付いた北米のチップ文化が今後どうなるのか、2014年も引き続きこの論争には要注目だ。(c)Relaxnews/AFPBB News