【1月1日 AFP】シリアの化学兵器の一部を廃棄処理のため国外に持ち出す作業は、期限とされていた12月31日までに終わらないことが確実になった。それでも国際査察団は、計画はおおむね順調に進んでいるとしている。

 シリアが保有する最も危険度の高い一部の化学物質は、特殊な装置を積んだ米国の船舶で処理するため、2013年末までに船で運び出す予定だった。

 だが、シリア沖で待機していたノルウェーとデンマークの輸送船が30日夜にキプロスの港に戻ったことで、計画が予定通りに進まないことが明らかになった。

 化学兵器廃棄のためシリアに派遣されている国際査察団は、化学兵器を12月31日の期限に間に合うようにシリア北西部ラタキア(Latakia)港に輸送できる「可能性は低い」ことを認めていた。

 ノルウェー海軍のフリゲート艦ヘルゲ・イングスタッド(HNoMS Helge Ingstad)の報道官は、シリア国外に運ばれる化学兵器の護衛任務の新たな日程は未定だと述べた。