■他の地方への影響にも注目

 1年前に結党されたばかりの庶民党は、8日に開票されたデリー首都圏議会選挙で70議席中28議席を獲得して大躍進した。一方、国政レベルで10年にわたり政権にある国民会議派(Congress Party)は、このデリーで庶民党に多数の議席を奪われ、8議席まで減らして第3党に沈み、その他の3つの州議会選でも敗北したことから、来年行われる総選挙での政権交代も予想される状況となっている。

 政府の税務担当職員だったケジリワル氏はインド首都圏で、電気代の引き下げや水道の無料化、脱中央集権などを掲げている。首都圏での庶民党の施策は他の地方にも影響を与えるとして注目されている。

 ケジリワル氏は2011年に汚職撲滅を訴えてハンガーストライキを行った社会活動家アンナ・ハザレ(Anna Hazare)氏(76)のアドバイザーを務めたことで注目されるようになった。

 ハザレ氏は超党派で汚職撲滅を進めるべきだと考えており、運動の方向性の違いから2人は離れたが、ハザレ氏は28日、「(ケリジワル氏は)良い仕事をするだろう」と述べて首都圏首相就任を祝福した。(c) AFP/Penelope MACRAE