【12月28日 AFP】エジプト各地で27日、暫定政府がテロ組織に指定したイスラム組織「ムスリム同胞団(Muslim Brotherhood)」のデモ隊がこれに反対する人たちや警官隊と衝突し、3人が死亡、デモに参加した265人が逮捕された。

 カイロ(Cairo)のアズハル大学(Al-Azhar University)では学生らのデモが警官隊との衝突に発展し、建物内からの投石に対して警官隊が催涙ガスを撃ち込んで学生寮から煙が上がった。内務省によると、アズハル大学付近でイスラム主義の学生とこれに反対する市民との間で衝突があり、男性1人が死亡した。

 エジプト内務省の報道官はAFPの取材に対し、27日のデモで銃や火炎瓶を使用するなど暴力行為を激化させたとしてデモ参加者たちを非難した。

 エジプト暫定政権は25日、軍が7月に解任したムハンマド・モルシ(Mohamed Morsi)前大統領の出身母体であるムスリム同胞団をテロ組織に指定し、モルシ前大統領の復職を求める同胞団のデモを禁止している。 同胞団がテロ組織に指定されたことで、同胞団幹部は死刑、デモ参加者は5年以下の禁錮刑を受ける可能性がある。(c)AFP/Samer AL-ATRUSH