【12月24日 AFP】エジプト暫定政権のハゼム・ビブラウイ(Hazem al-Beblawi)首相は、軍により7月に解任されたムハンマド・モルシ(Mohamed Morsi)前大統領の出身母体であるイスラム組織「ムスリム同胞団(Muslim Brotherhood)」について、「テロリスト組織」であると宣言した。同国の中東通信(MENA)が24日、首相報道官の話として伝えた。

 軍が樹立した暫定政権は以前より、不安定な状況下にあるシナイ半島(Sinai Peninsula)で治安部隊への攻撃を繰り返している武装勢力に対し、ムスリム同胞団が資金や訓練を提供していると非難していた。ムスリム同胞団は既に、裁判所によって活動を禁じられている。

 エジプトでは来月、民主主義体制の復活に向けた最初の大きな一歩とされる新憲法についての国民投票が実施される予定。同胞団を「テロ組織」として宣言した首相の動きは、国民投票を前に同胞団をさらに孤立させる暫定政府の試みと受け止められる可能性が高い。(c)AFP