【12月24日 AFP】アラブ首長国連邦(UAE)の裁判所は23日、ドバイ(Dubai)の若者らを皮肉った動画を作成してユーチューブ(YouTube)に投稿したとして、米国人男性ら5人に1年の禁錮刑を言い渡した。地元紙ナショナル(National)が伝えた。

 5人のうち米ミネソタ(Minnesota)州出身で2006年からUAEに住むシェザン・カシム(Shezanne Cassim)被告(29)は、「サイバー犯罪法」に反してUAEの治安をおびやかしたとして訴追され、4月から身柄を拘束されていた。同被告には禁錮刑に加え、1万ディルハム(約28万円)の罰金も科された。

 インド人被告2人にも同様の判決が下されたほか、すでに服役中のUAE人兄弟2人にはそれぞれ禁錮8月および罰金5000ディルハム(約14万2000円)が言い渡された。

 このほかに、まだ当局に拘束されていないカナダ人女性、英国人女性、米国人男性の計3人に禁錮1年と罰金刑が下された。

 これら被告が動画にどう関わったのかは不明だ。

 起訴の原因となったのは、「サトワ・コメディスクール(Satwa Comedy School)」というタイトルの19分間の動画。柄の悪い「ギャングスタ」を名乗り、ヒップホップ風の服装でラップミュージックを聴いているが、実際のところ素行が穏やかなことで知られているドバイのサトワ(Satwa)地区に住む10代少年たちを、ドキュメンタリー仕立てで軽く風刺する内容だ。

 動画のなかで、カシム被告と友人らは、新聞紙の的めがけて靴を投げつけるテクニックや、緊急時に携帯電話で仲間を呼ぶ方法など、最新の「サトワG流の戦い方」を学んでいる。(c)AFP