【12月24日 AFP】中央アフリカの首都バンギ(Bangui)で23日、平和維持活動(PKO)に従事するチャド人兵士らがデモ隊に向けて発砲し、1人が死亡、約40人が負傷した。イスラム、キリスト両教徒の宗教対立に起因する戦闘で多数の死者が出ている同国で、緊張がさらに高まる恐れがある。

 事件が発生したバンギ市内の空港周辺にいたAFP記者らによると、国民を恐怖に陥れている反政府勢力とPKO部隊のチャド兵らが協力関係にあるとして、チャド兵に向けて投石して抗議していたデモ隊に対し、チャド兵側が発砲した。

 一方のチャド政府は、この報道を断固として否定している。チャド通信相はAFPに向けた声明で「デモ隊に発砲したチャド兵は一人もいない」と述べ、報道はチャドの平和維持活動要員を中傷したがっている「特定のメディアによるねつ造だ」と非難した。