【12月20日 AFP】キューバ政府は19日、約50年前に導入された自動車の輸入制限を撤廃すると発表した。同国の象徴的存在となっていたビンテージ車の時代に幕が閉じることになりそうだ。

 同国の共産党機関紙グランマ(Granma)によると、18日の閣僚評議会は市場価格での販売用自動車の輸入を許可することを決めた。普通車、バン、トラック、2輪車など全ての自動車の販売が段階的に自由化され、一部の国民にのみ自動車輸入を認める特別許可証の発行も廃止されるという。

 自動車市場の自由化により、半世紀に及ぶ禁輸措置を生き抜き、愛情を込めて整備されてきた1950年代製のシボレー(Chevrolet)やフォード(Ford)、ポンティアック(Pontiac)たちは、その数を減らしていくとみられる。

 自動車輸入制限の撤廃は、キューバのソ連型経済を徐々に自由化するラウル・カストロ(Raul Castro)国家評議会議長の試みの中でも、長く待ち望まれていた政策だった。(c)AFP