【12月14日 AFP】毛沢東(Mao Zedong)中国初代国家主席の生誕120年を約2週間後に控えた13日、中国南部の深セン(Shenzhen)で、金とヒスイで作られた1億元(約17億円)相当の毛沢東の像が公開された。

 中央人民放送(China National RadioCNR)によると、毛元国家主席の像は高さ80センチだが重さは50キロ以上ある。

 像は芸術家20人のチームが8か月かけて完成させた。毛元国家主席の像は宝石で装飾が施され、白いヒスイの台座の上の椅子に足を組んで座っている。制作の依頼主や制作費用を出した人は明らかにされていない。

■毛元主席の生誕120周年をどう祝うか

 数十年前には漁村にすぎなかった深センの著しい経済的な発展は、毛沢東の計画経済の時代からの転換を示す典型例となっている。

 習近平(Xi Jinping)国家主席は就任以来、豪華な供宴や行き過ぎたぜいたくをやめさせようとしており、11月には毛元国家主席の故郷の湖南(Hunan)省当局に、生誕記念行事は「厳粛かつ簡素で実用的」にするように求めた。

 中国国営紙の環球時報(Global Times)の12日の報道によると、「最も赤いのは太陽、最も大切な人は毛主席」と銘打って北京(Beijing)の人民大会堂(Great Hall of the People)で開催予定だった生誕記念行事は「新年の祝祭」に改められ、そのポスターのデザインもやり直しとなっている。この像は、毛沢東の生誕120年記念のあり方についての共産党政権の優柔不断さを示す新たな証拠だといえる。(c)AFP