【12月7日 AFP】米フロリダ(Florida)州でゴンドウクジラ数十頭が座礁し、救出活動が続けられている。

 フロリダ半島南端のエバーグレーズ国立公園(Everglades National Park)の広報担当者が地元メディアに語ったところによると、4頭のクジラが座礁しているとレンジャーに通報があったのは今月3日。しかし実際に出向いてみると、動けなくなったクジラはそれよりずっと多かったという。

 米海洋大気局(National Oceanic and Atmospheric AdministrationNOAA)は当初、座礁したクジラは51頭としていたが、6日に正確な数は分からないと修正した。NOAAの海洋哺乳類学者ブレア・メース(Blair Mase)氏は電話会見で、24頭の所在が分からなくなっており、自力で海に戻った可能性もあるが、確実なところは分からないと述べた。死んで海に沈んだため見えなくなった恐れもある。

 これまでに11頭が死んだことが確認されている。そのうちの4頭は深さ0.9メートルの浅瀬で呼吸や水や餌の摂取ができなくなったため安楽死させられたものだった。5日には内務省国立公園局(National Park Service)や沿岸警備隊(US Coast Guard)などからの応援も含めクジラの救出にあたる人員が25人から35人に増やされたが、サメがクジラの死骸を食べ始めたため慎重に作業を進めている。座礁したクジラはエバーグレーズ国立公園の陸からかなり離れたところにいるため、ボートでしか近づくことはできない。

 死んだクジラは全て解剖して調査しているが、浅瀬に多数のクジラが入り込んだ原因は今のところ分かっていない。(c)AFP/Paula Bustamante