【11月29日 AFP】ケニアで28日、中国が資金援助した総工費138億ドル(約1兆4100億円)の鉄道の建設が始まった。貿易量の劇的な増加と、地域経済の原動力としてのケニアの地位を上昇させることが期待されている。

 この鉄道は港湾都市モンバサ(Mombasa)と内陸の高地にある首都ナイロビ(Nairobi)を結び、最終的にはウガンダまで延長し、ルワンダと南スーダンで提案されている路線に接続することが期待されている。

 起工式に出席したウフル・ケニヤッタ(Uhuru Kenyatta)大統領は、この式典を「歴史の節目」と呼び、「私たちが今日ここで行っていることは、ケニアだけでなく東アフリカ全体の発展過程を間違いなく変えるだろう。その結果、東アフリカは競争力のある投資先となり…成長を続ける東アフリカは、私たちにとって1つの国となるのだ」と述べた。

 ケニアのメディアは、英植民地時代の老朽化した路線を一新するこの計画を、東アフリカではこの1世紀で最大のインフラ計画だとして熱狂的に歓迎している。

 ケニアッタ大統領は、中国の習近平(Xi Jinping)国家主席自身がこの計画に大きな関心を示し、中国政府が莫大(ばくだい)な支援を行ったことを称賛して習主席に謝意を示した。

 中国はこの計画についてこれまでのところ、モンバサとナイロビ間の450キロメートルの区間に対する52億ドル(約5300億円)のみを出資している。中国国営の中国路橋公司(China Road and Bridge CorporationCRBC)が請け負ったこの区間の建設工事は2017年までに竣工する予定。(c)AFP