【11月25日 AFP】アフガニスタンのロヤ・ジルガ(Loya Jirga、国民大会議)は24日、2014年以降も米軍の同国駐留を可能とする米国との安全保障協定の締結を承認し、ハミド・カルザイ(Hamid Karzai)大統領に今年末までの調印を勧告した。

 ロヤ・ジルガには首長や長老、政治家ら約2500人の代議員が参集。14年以降の米軍駐留の条件を定めた同協定は、圧倒的賛成多数で承認された。一方のカルザイ大統領は演説で、調印の時期を明言せず、特定の条件がそろってのみ調印する意向を示した。

 協定支持にまわれば攻撃対象にすると代議員らを脅迫していたアフガニスタンの旧支配勢力タリバン(Taliban)は、同協定を非難。代議員らに宛てた声明で「違法で無意味な米国との奴隷協定は、米国の侵略者にとっても、犯罪的な奴隷たちにとっても利益にならないだろう」と述べた。

 カルザイ大統領は会議初日の21日、開会演説で2国間安全保障協定(Bilateral Security AgreementBSA)の調印を、来年4月の大統領選挙が首尾よく終了した後に延期したいと述べ、早期調印を望む米政府をいら立たせていた。

 カルザイ大統領が表明した協定調印の条件には、タリバンとの和平交渉への米国の「協力」が含まれる。大統領は「米国は協力して平和をもたらさなければならない。協定が平和につながるならば調印する」と述べている。

 協定の発効には、さらにアフガン国会の承認が必要とされる。(c)AFP/Usman SHARIFI