【11月23日 AFP】バルト3国の1つラトビアの首都リガ(Riga)で21日に発生したスーパーマーケットの屋根崩落による死者は、22日までに51人に上った。現地の警察が発表した。

 買い物客がピークを迎えていた21日午後6時(日本時間22日午前1時)ごろ、リガのゾリトゥーデ(Zolitude)区のスーパーマーケット「マキシマ(Maxima)」の屋根が崩落してからすでに24時間以上が経過し、生存者発見の望みは薄れつつある。

 ニルス・ウサコフス(Nils Usakovs)リガ市長は、まだ約30人が生き埋めになっているようだと述べたが、後にその数を5人とした。救助にあたった約200人のうち消防士3人が死亡し、さらに複数の救助隊員が2度目の崩壊でがれきに埋もれた。

 ラトビアにとって旧ソビエト連邦から独立した1991年以降で最悪となった今回の事故は、欧州全体で見ても同種の事故としては過去30年で3番目に多い犠牲者を出している。ラトビアは大きな衝撃を受け、政府は23日から3日間の服喪を宣言した。

 事故現場を訪れたバルディス・ドムブロフスキス(Valdis Dombrovskis)首相は、警察が刑事事件として事故原因の捜査を開始したと述べた。屋上に庭園を造る計画が屋根崩落の原因になった可能性があると指摘されている。22日付のラトビアの日刊紙ディエナ(Diena)は崩落前の屋根の航空写真を掲載。そこには土で覆われた庭園、植え込み、子どもの遊び場などが写っていた。(c)AFP