【11月18日 AFP】パレスチナ自治政府のマフムード・アッバス(Mahmud Abbas)議長は17日、中東和平問題について、現実に何が起ころうとも、米政府と合意した通り9か月間をかけてイスラエルとの和平交渉を続けていくと語った。

 発言は、パレスチナ自治区ヨルダン西岸(West Bank)ラマラ(Ramallah)のムカタ(Muqataa)にある自治政府本部で行われたAFPとの独占インタビューの中で語ったもの。

 インタビューのなかでアッバス議長は、イスラエルによる入植地での住宅建設を遺憾としながらも、「われわれは約束した。丸9か月をかけた後、適切な決断を下す」と述べ、米国が仲介する和平交渉を遂行するとの意志を改めて示した。

 またアッバス議長は、故ヤセル・アラファト(Yasser Arafat)パレスチナ解放機構(PLO)前議長の死因は放射性物質による毒殺の可能性が高いとのスイス科学者らの調査結果を受け、アラファト氏殺害の犯人を捜査するよう国際的な調査を求めた。

 パレスチナでは、かねてからアラファト氏の死は暗殺によるものだとのうわさが絶えず、その非難の矛先はしばしばイスラエルに向けられてきた。アッバス議長は「裁判が行われないかぎりイスラエルを責めることはできない」と述べ、証拠なしにイスラエルを非難することはできないとの考えを示した。(c)AFP/Philippe AGRET/Selim SAHEB ETTABA