【11月17日 AFP】フィリピンでは17日、超大型の台風30号(アジア名:ハイエン、Haiyan)の被災者らが、台風で損壊した各地のカトリック教会で日曜礼拝に参加した。

 沿岸部が記録的な強風と津波のような高潮で壊滅し、数千人が死亡してから9日が経過する中、被災者らは荒廃した土地で生き延びるために強いられている苦しみから逃れて祈りをささげた。

 台風30号に襲われたサマール(Samar)島ギワン(Guiuan)では、400年の歴史を持つ無原罪懐胎教会(Immaculate Conception Church)が半壊し、中庭で営まれた日曜礼拝に約300人が出席した。

 フィリピンはスペインによる植民地支配の名残で、人口約1億人のおよそ80%がカトリック信徒。台風で甚大な被害を受けた同国中部の島々では、住民らが揺るぎない信仰を示している。

 特に被害が大きかったレイテ(Leyte)島タクロバン(Tacloban)では、124年の歴史があるサント・ニーニョ教会(Santo Nino Church)の屋根が強風で飛ばされたものの、数百人の信徒が礼拝に集まり、洪水に漬かった信徒席に着座した。

 この日フィリピン政府が発表した死者は3681人、行方不明者は1186人。ただ、国連(UN)などの緊急支援要員らは、600キロの範囲に広がる被災した島々を全面的に調査すると、今後数か月で死者が大幅に増加するのは避けられないと語る。

 最悪の被害想定が現実になった場合、今回の台風は5000~8000人が死亡した1976年のモロ湾(Moro Gulf)津波を上回り、フィリピン史上最悪の自然災害になるとみられる。(c)AFP/Cecil MORELLA