【11月13日 AFP】米航空宇宙局(NASA)は12日、カプセル型の次世代宇宙船「オリオン(Orion)」の初めての試験ミッションを2014年9月に実施する準備が順調に進んでいると発表した。

 オリオンは、2011年のスペースシャトルの引退で米国が失った宇宙到達能力の回復を目標としており、さらには、これまで以上に太陽系の遠くまで宇宙飛行士を運ぶ役割を期待されている。NASAの有人探査部門のビル・ゲルステンマイアー(Bill Gerstenmaier)副主任は同プロジェクトが「極めて大きく進展した」と述べた。

 NASAはオリオンについて、「乗組員や貨物の打ち上げが可能で、低周回軌道より高くに人を到達させることができ、太陽系全体にわたって探査を行う新たなミッションを可能にする柔軟なシステム」と説明している。ただ、人員の輸送は早くても2021年まで実施されない。

 来年行われるオリオンの試験飛行は4時間を予定しており、米フロリダ(Florida)州ケープカナベラル(Cape Canaveral)から打ち上げられる。国際宇宙ステーション(International Space StationISS)がある軌道高度の15倍の高さになる高度5800キロまで打ち上げられ、地球を2周した後、大気圏に再突入して帰還する計画だ。(c)AFP