【11月8日 AFP】観光客にも人気のスペインの首都マドリード(Madrid)では7日、経済危機のあおりを受けた解雇や給与カットに抗議する市内清掃員らの無期限ストライキ突入から3日が経過し、路上にはごみがあふれはじめた。

 今回のストライキには、ごみ収集作業員は加わっていないため、今年へレス(Jerez)やグラナダ(Granada)といった地方都市で相次いだストライキほどの惨状にはまだ至っていない。それでも公共のごみ箱からは缶やたばこの吸い殻があふれ、有名な広場プエルタ・デル・ソル(Puerta del Sol)にも紙くずが舞っている状態だ。

 清掃員組合によると、マドリード市内の道路や公園の清掃を請け負っている企業は先ごろ、自社の作業員全体の5分の1にあたる1100人の解雇を発表した。解雇されなかった作業員も40%の給与カットを強いられるという。

 市街地には至る所にごみが積まれ始めているが、市民の間からは「ストライキしている人たちを支持する。これは国民のことなど何も気にしない政治家と政策の結果だ」とストライキに共感する声が上がっている。(c)AFP