【11月6日 AFP】3日に開催されたニューヨークシティマラソン(New York City Marathon)に出場した最高齢女性ランナー(86)が、大会の翌日に死去していたことが分かった。

 カリフォルニア(California)州サンノゼ(San Jose)在住のジョイ・ジョンソン(Joy Johnson)さんは、米国最大都市のニューヨーク(New York)市内5地区を通る約42.2キロのコースを8時間弱で完走した。

 約32キロの地点で転倒し頭を打ったが、救護テントを訪れたのはレース後で、その後も病院に行くのを拒否していたという。

 レースの後は、熱い風呂に入って就寝し、翌日には、米NBCテレビの人気番組「トゥデー(Today)」の放送が行われるロックフェラー・プラザ(Rockefeller Plaza)を訪れるのが毎年の習慣だった。

 ジョンソンさんは一緒にニューヨークを訪れていた妹とホテルに戻ると、体を休めるために横になったきり、目を覚ますことはなかったという。

 12月25日に87歳の誕生日を迎えるはずだったジョンソンさんは、長年にわたり体育教師やスポーツのコーチを務めたが、マラソンを始めたのは引退後だった。

 ジョンソンさんがニューヨークマラソンを完走したのは今大会で連続25回目。これまで6回にわたり、同年代グループの首位に輝き、自己最速記録は1991年大会の4時間弱だった。

 ジョンソンさんの娘ダイアナ・ボイドストン(Diana Boydston)さんは5日、AFPの電話取材に、「母は競うために走ることは一度もなかった。ただ走るのが大好きだから走っていた」と語った。

 主催者によると、今年の大会には5万人以上が出場したが、80歳以上のランナーはわずか18人だった。ジョンソンさんは80~89歳のグループで4番目にゴールした。今大会の最高齢ランナーは89歳の男性だった。(c)AFP/Jennie MATTHEW