【11月1日 AFP】不況のため家賃が払えずに立ち退きを要求される人が増えているイタリアの首都ローマ(Roma)で10月31日、居住権を訴えて政府の対策を求める数百人規模のデモ隊が機動隊と衝突し、6人が軽傷を負った。

「立ち退き要求や物件差し押さえを止めろ」と主張するプラカードを掲げたデモ隊は、「恥を知れ」などと叫びながら機動隊に向かって卵を投げたり、花火を発射したりした。また、一部のデモ参加者が機動隊の車両を横転させようとしたため、機動隊は催涙弾や警棒で鎮圧に当たった。 

 イタリアでは景気後退が第二次世界大戦後では最長となる2年に及ぶ中、失業者が増加の一途をたどっている。マウリツィオ・ルピ(Maurizio Lupi)インフラ・運輸相は31日、家賃が払えなくなって困窮する国民の支援に1億4000万ユーロ(約190億円)を拠出すると表明した。(c)AFP