【11月1日 AFP】米カリフォルニア(California)州サンディエゴ(San Diego)とメキシコ北部の都市ティフアナ(Tijuana)を結ぶ、麻薬密輸を目的とした全長およそ500メートルの精巧な「スーパートンネル」が見つかった。両国当局が10月31日に発表した。

 米入国・税関管理局(US Immigration and Customs EnforcementICE)の国土安全保障調査部(Homeland Security InvestigationsHSI)によると、トンネルは平均で地下10メートルの深さにジグザグに掘られ、内部は高さ約1.2メートル、幅約1メートル。出入り口には油圧式の鉄製ドアが設置されていたという。

 掘られてまだ間もないとみられるが、麻薬の運搬を目的とした電動トロッコや空調設備も整っていた。当局は3人を逮捕し、コカイン約150キロとマリフアナ8トン超を押収したという。

 米国とメキシコの国境地帯で「スーパートンネル」と呼ばれる精巧な越境トンネルが発見されるのは、2011年以降これが3例目。当局では、取り締まり強化で麻薬密輸組織の焦りが増していることの表れだとの見方を示している。(c)AFP