【10月22日 AFP】米航空宇宙局(NASA)が開催する天文学に関する会議への出席が禁止されていた中国人科学者が、一転して出席を認める書簡を送られていたことが21日、関係者への取材で分かった。この問題は学界における差別だとして国際的な論争に発展していた。

 NASAが中国人科学者6人に対して来月同施設で開催される会議への出席を禁止したことを受けて、米国の高名な天文学者らの間では会議をボイコットする動きが高まり、また中国政府は「差別的だ」と非難した。

 しかし、米国の16日間に及ぶ政府機関の一時閉鎖が解除され業務を再開したNASAは、チャールズ・ボールデン(Charles Bolden)長官の発言は、中国国民がNASAの施設内に立ち入ることは最近の法律で禁じられたと上層部の一部が誤解していたことから生じたと述べ、その誤りを訂正した。

 会議の主催者の1人であるアラン・ボス(Alan Boss)氏によると、NASAの委員会は中国人科学者に対し、「当該法律の意図が明白になったため、先の決定は破棄された。現在、参加申込書の確認作業を行っている。是非ご出席いただきたい」との書簡を送ったという。(c)AFP/Kerry SHERIDAN