【10月12日 AFP】ロシアの航空大手アエロフロート(Aeroflot)は10日、傘下に新たな格安航空会社「ドブロリョート(Dobrolyot)」を設立したと発表した。新格安航空ではビジネスクラスはおろかリクライニングシートも用意されないが、運賃は競合他社の半額程度まで引き下げ、電車と競争できるレベルに抑えると約束している。

「良いフライト」といった意味を持つ「ドブロリョート」という社名は、もとはアエロフロート自体が、1923年の設立から1930年までの8年間、使用していた。最初はモスクワ(Moscow)と、サンクトペテルブルク(Saint Petersburg)などロシア中央部や南部の計8都市を結ぶ路線のみ就航し、その後、拡大していくという。ボーイング(Boeing)737-800型機を新たに8機導入し、2014年半ばの運航開始を目指している。

 アエロフロートによると、ドブロリョートは同じ区間を飛ぶ競合他社よりも運賃を約4割低く設定する。ただし安価な分、利用者はある程度の不便さには目をつぶらなければならないだろう。同日の発表によれば、ドブロリョート便にはリクライニングシートも機内エンターテインメント設備もない。ビジネスクラスもなく、他社の大半がフライトごとに行っている清掃も、1日1回のみになる。ただし、足元スペースの広いより快適な座席へのアップグレードと、機内で軽食が購入できるサービスは提供するとしている。(c)AFP/Germain MOYON