【10月10日 AFP】米農務省食品安全検査局(Food Safety and Inspection ServiceFSIS)は9日、全米で300人近くが米カリフォルニア(California)州産の生の鶏肉を原因とするサルモネラ菌の食中毒を発症したと発表した。消費者団体は予算不成立による政府機関の一部閉鎖が対応の遅れにつながっているのではないかと懸念を表明している。

 FSISによると、18州の278人からサルモネラ菌が検出された。原因は米養鶏業者フォスターファームズ(Foster Farms)のカリフォルニア州内の3つの食肉工場から出荷された生の鶏肉とみられるという。

 AFPの取材に対しFSISの報道官は、被害は現在も拡大中だと説明。政府機関閉鎖中だが一時帰休中の職員も呼び出して135人の検査官が集団食中毒に対応していると語った。今月1日から続く政府機関閉鎖では、米疾病対策センター(Centers for Disease Control and PreventionCDC)や農務省、米食品医薬品局(US Food and Drug AdministrationFDA)の職員も一時帰休の対象となっている。

■4割超が入院、耐性菌も検出

 米非営利消費者団体「公益科学センター(Center for Science in the Public InterestCSPI)」によると、サルモネラ菌が検出された被害者の42%が入院している。また、原因とみられるのは7株のサルモネラ菌種で、幾つかは抗生物質が効かない耐性菌だという。

 CSPIでは、現在分かっている被害者は氷山の一角にすぎない恐れがあると指摘。政府機関閉鎖で、各省庁の研究室や政府機関のウェブサイトも停止していることに懸念を示した。

 フォスターファームズは声明で、今回の集団食中毒による同社商品のリコールは行っていないと発表。サルモネラ菌は鶏が自然感染するもので、感染した鶏肉でも正しく処理し加熱調理すれば完全に殺菌でき、食べても健康に問題はないと説明している。(c)AFP/Kerry SHERIDAN