【10月8日 AFP】アルゼンチンのクリスティナ・フェルナンデス・デ・キルチネル(Cristina Fernandez de Kirchner)大統領(60)が、頭部のけがに関係する合併症の治療のため、8日に手術を受けることになった。大統領は脳内出血が見つかったため1か月の休養が医師から指示されているが、その間の職務代行責任の所在はあいまいなままとなっている。

 首都ブエノスアイレス(Buenos Aires)のファバロロ財団(Favaloro Fundation)病院が声明で発表したところによると、同大統領は手術に先立って7日夜に同病院に入院したという。

 キルチネル氏は8月12日に頭部を打撲していたが、今月5日になって医師が脳内出血の一種である「慢性硬膜下血腫」を発見、1か月の休養を指示していた。翌6日、左腕に「一時的で軽度の」筋力低下がみられたため、医師らが頭部から血液を抜き取る手術の実施を決めたとされる。

 アマド・ブドゥ(Amado Boudou)副大統領は、大統領府で7日に行われた大統領代行就任式で「大統領の意向により、われわれが政権を維持する」と発表、政府の運営維持は保証したものの、同氏はまだ正式には大統領の権限委譲を受けておらず、具体的にどの大統領権限を引き継ぐのかについては明示しなかった。

 アルゼンチンでは3週間後に議会選挙を控えており、就任2期目のキルチネル氏は、最後となる現任期中に引き続き議会を掌握したい考えだ。(c)AFP/Samer AL-ATRUSH