【10月7日 AFP】2014年ソチ冬季五輪の聖火が6日、ロシアのモスクワ(Moscow)に到着し、リレーが開始した。

 赤の広場(Red Square)で行われた式典には同国のウラジーミル・プーチン(Vladimir Putin)大統領も参加し、ギリシャから運ばれてきた聖火を仮設の聖火台にともすといったパフォーマンスが行われた。

 その後トーチに聖火がともされ、クレムリンの周りを走るリレーの模様は国営テレビで生放送されていた。

 しかしランナーがクレムリン(Kremlin)宮殿の門を出ようとしたところで聖火が消えるというハプニングが起きた。

 問題が起きたのは、第2走者として登場したソビエト時代の元水泳選手、シャヴァルシュ・カラプチャン(Shavarsh Karapetyan)氏の手に聖火が渡った時だった。

 60歳のカラプチャン氏がクレムリンの門を通ろうとした時、同氏は聖火が消えていることに気付いた。

 消えたトーチを右手に持ったまま、カラプチャン氏は走り続け、身振りで助けを求めた。

 その後、黒いコートを着たスタッフがカラプチャン氏に歩み寄り、市販のライターで点火した。

 ギリシャから来た種火は赤の広場にある聖火台に常時ともされている。

 ソチ五輪組織委員会のドミトリー・チェルニシェンコ(Dmitry Chernyshenko)会長は、このハプニングを取るに足らないこととし、大会に影響を与えることはないとの見解を示した。

 聖火が消えた原因は、カラプチャン氏が使用していたトーチのバルブが完全に開いていなかったからだと同会長は説明している。

 聖火は9月29日にギリシャの古代オリンピア(Ancient Olympia)の遺跡で採火式が行われ、7日にはモスクワを出発。ロシアの83地域を回る6万5000キロメートルのルートをリレーして、2月7日の開会式にソチに到着する。(c)AFP