【9月29日 AFP】ギリシャ警察は28日、犯罪組織に所属した疑いなどで、極右ネオナチ(Neo-Nazi)政党「黄金の夜明け(Golden Dawn)」の党首と国会議員4人を逮捕した。

 同国では9月18日、ファシズムへの反対を訴えてきた人気ヒップホップ男性歌手のパブロス・フィッサス(Pavlos Fyssas)さん(34)が何者かに刺殺される事件が発生し、逮捕された男が同党のメンバーだと供述したことから、各地で抗議デモが勃発。こうした事態を受け、警察は同党の摘発を開始していた。

 逮捕前日の27日には、同党が所属議員を辞任させる可能性を示唆しており、景気後退の打撃を受けたギリシャに新たな政治的危機をもたらしかねない事態になっている。

 ギリシャ警察テロ防止班が夜明けとともに行った一斉検挙で、ニコラオス・ミハロリアコス(Nikolaos Michaloliakos)党首と党の広報を担当するイリアス・カシディアリス(Ilias Kasidiaris)議員、さらに同党の国会議員3人が逮捕された。法務省関係者によると、逮捕された5議員の中には暴行と殺人の疑いが持たれている者もいる。(c)AFP/Sophie MAKRIS