【9月26日 AFP】東日本大震災で被災した宮城県松島町の公園に今週、世界初の「膨らむコンサートホール」とされる巨大な紫色の建物がオープンする。

 英国人彫刻家のアニッシュ・カプーア(Anish Kapoor)氏と建築家の磯崎新(Arata Isozaki)氏が生み出したこの独特な構造物「アーク・ノヴァ(Ark Nova)」は、ポリエステル素材でコーティングされたバルーンから成る。主催者らによると、このような構造物は世界初だという。

 最大限に膨張させた際の高さは18メートル、幅は35メートルで、500人の観客が収容可能。バルーンは容易に折りたたんで移動させることができる。また、観客席は震災で被害を受けた杉を利用して作られているという。

 ホールを利用した最初のイベントは今月27日から来月14日まで開催され、世界屈指の音楽家たちが集うスイスの著名な音楽祭「ルツェルン・フェスティバル(Lucerne Festival)」の協力の下、仙台フィルハーモニー管弦楽団(Sendai Philharmonic Orchestra)による演奏や歌舞伎公演などが繰り広げられる。(c)AFP