【9月20日 AFP】ローマ・カトリック教会のフランシスコ(Francis)法王は、19日に公開されたインタビューで、同性愛者や離婚経験者、人工妊娠中絶した女性に対して「慈悲深くあるべきだ」と呼び掛け、カトリック教会は人々の生活の現状に理解を示さなければならないとの考えを示した。

 法王は即位後初となるインタビューで、所属するイエズス会の会報紙チビリタ・カットリカ(Civilta Cattolica)に「新たなバランスを見つけなければ、カトリック教会の道徳体系全体がトランプで作った家のように崩れ去ってしまう恐れがある」と述べた。

 また、カトリック教会は何よりも「傷を癒やせる」存在でなければならず、教会が認めていない行為に対しても、より深い同情と理解を示すべきだと指摘。カトリック教会としての立場は変わらないが、「常に個人個人のことを心に留めておく必要がある」と強調した。

 法王は、カトリック教会を野戦病院になぞらえ「重傷を負った人に、コレステロール値や血糖値が高いか低いかを聞いても無意味だ」「私たちは、傷を癒やさなければいけない。そうして初めて、残りの問題に取り組むことができる」と語った。(c)AFP