【9月10日 AFP】中国の最高人民法院(最高裁)と最高人民検察院(最高検)は9日、今後同国のインターネット上に投稿された中傷的なメッセージが500回転載された場合、最初の投稿を行った人物に禁錮3年の刑が科され得る新たな規制を発表した。新規制の下では、同様のメッセージの閲覧が5000回を超えた場合も禁錮刑に処される可能性がある。

 発表された規制は、主に企業やブロガー、ジャーナリストなどを対象としたネット上での発言に対する取り締まりの一環とみられる。

 世界最多のネット利用者数を抱える中国で、絶大な人気を誇り数多くの役人たちの腐敗を暴いてきたマイクロブログの「新浪微博(Sina Weibo)」に対しても、当局は厳しい統制を維持しようとしている。

 今回の規制では、他人を「中傷する内容の情報」の閲覧もしくは転載が規定の回数に達した場合に、その情報を投稿したネットユーザーが名誉毀損の罪で起訴される可能性があるだけでなく、何らかの投稿が関連する人物の自殺や自傷行為を招いた場合にも、その投稿は名誉毀損とみなされる。また、恐喝や脅迫、ネット上での扇動に関する規制も盛り込まれているという。

 中国国営新華社(Xinhua)通信によれば、中国での名誉毀損罪に対する禁錮刑は最長3年とされている。

 中国政府はここ数か月で「ネット上のうわさ」に対して広範囲に及ぶ取り締まりに乗り出し、その結果、数百人が尋問されたり拘束されたりする事態となっている。(c)AFP