【8月28日 AFP】台湾政府は、絶滅が危惧されるクジラとイルカを密漁者から保護するために、既存のDNA検査に加えて、高度なバイオテクノロジーを駆使した「リトマス試験紙」の使用を開始した。台湾の農務省にあたる行政院農業委員会(Council of Agriculture)が27日、明らかにした。

 同委員会の担当官によると、政府の資金援助を受けて新たに開発された「リトマス試験」は、密漁者から押収した肉のサンプルがクジラやイルカの肉かどうかを数分以内に判別するという。

 密漁者はこれまで、捕獲したクジラやイルカの頭部を切り落として、訴追を逃れようとしてきた。同委員会は3年前、肉の種類を特定するDNA検査の使用を開始したが、結果の到着に5日かかっていた。同委員会林務局のクアン・リーハオ(Kuan Li-hao)担当官は「今やどんなサンプルでも、検証には10分しかかからない」とAFPに語る。

 研究チームを率いた台湾の国立嘉義大学(National Chiayi University)のヤン・ウェイチェン(Yang Wei-cheng)准教授によると、この「リトマス試験紙」は、クジラやイルカのタンパク質の特異な構造に反応するように設計されているという。

 台湾では1989年以降、法律によりクジラとイルカのすべての種が保護されている。この法律に違反すると、最高で禁錮5年と罰金150万台湾ドル(約485万円)が科される。同委員会によると、密漁は続いているが、犯罪数は減少しているという。(c)AFP