【8月15日 AFP】中国中部・河南(Henan)省のラク河(Luohe)市にある「人民公園」の動物園で、「アフリカライオン」として展示されていた動物が実は毛の長いイヌだったことが、鳴き声で発覚してしまった。「代役」を務めていたのは、体が大きい長毛犬種のチベタン・マスティフだった。  

 国営紙・北京青年報(Beijing Youth Daily)が報じたところによると、動物園で息子に色々な動物の鳴き声を聞かせようとしていた男性が、「アフリカライオン」と表示された飼育舎の中にいる動物の鳴き声がライオンのものでないことに気付いたという。入園料15元(約240円)を払っていたこの男性は、「動物園はわれわれを完全にだましていた。イヌにライオンのふりをさせようとしていたのだ」と憤慨しているという。  

 この動物園では他にも、ネズミ科のヌートリア2匹がヘビの小屋にいたり、ヒョウの飼育舎に白キツネがいたり、オオカミの飼育舎にはまた別のイヌがいたりと、飼育舎の掲示と実際に展示される動物が違う例があった。  

 動物園の責任者は北京青年報に対し、同動物園にもライオンはいるが現在、繁殖施設に送っているため、安全上の理由から一時的に職員が飼っているチベタン・マスティフをライオンの飼育舎に入れていたと弁明している。(c)AFP