【8月15日 AFP】女子テニス、ウィンブルドン選手権(The Championships Wimbledon 2013)覇者のマリオン・バルトリ(Marion Bartoli、フランス)が14日、現役引退を表明した。

 バルトリは同日行われたウェスタン&サザンオープン(Western and Southern Open 2013)女子シングルス2回戦で、ルーマニアのシモナ・ハレプ(Simona Halep)に6-3、4-6、1-6で敗れた。

 28歳のバルトリは、試合後の記者会見で「引退してキャリアを終える時がきました。私の中では今が潮時だと感じています。もはや戦える体ではありません」と語った。

 ハレプとの対戦で7度のダブルフォールトを犯した第8シードのバルトリは、全米オープンテニス(The US Open Tennis Championships 2013)への出場を予定していたが、開幕2週間前に突然の引退宣言となった。

 バルトリはウィンブルドンが自身のテニスをピークに高めたが、身体と精神面に多大な犠牲をもたらしたと語っている。

「今年初めからいくつものけがに見舞われてきました。長年のツアー参戦でずっと自分を追い込んできたし、あのウィンブルドンにすべてを置いてきました」

「自分の体に残されたすべてのエネルギーを使い果たしたと実感しています。夢を叶えることができたし、それは私の中で消えることはありません。そして私の体は限界に達しました」

 世界ランク7位のバルトリは、この数年間で度重なる故障に悩まされていた。ウィンブルドン優勝後は3試合の出場にとどまり、7月に開催されたハードコート大会は腹筋の負傷を理由に欠場していた。

 先週行われたロジャーズ・カップ2013(Rogers Cup 2013)の初戦で、米国のローレン・デイヴィス(Lauren Davis)に勝利したものの、翌日の2回戦では世界ランク33位のマグダレナ・リバリコワ(Magdalena Rybarikova、スロバキア)と対戦し、途中棄権により大会から姿を消した。

 体の不調についてバルトリは、「45分間か1時間プレーしたら体中に痛みを感じます。長い間これに耐えてきたけれど、体のことを考えると、もう限界です」

「1セットを終えた時点で体中に痛みが走りました。私について人々の記憶に残るのはウィンブルドンのタイトル獲得であって、最後の試合のことなんて誰も覚えていないでしょう」

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