【7月23日 AFP】たばこ製品のパッケージデザインを単調にすることで、喫煙の魅力が減少することが裏付けられたとする研究報告が22日、英医師会雑誌(BMJ)のオンライン医学誌「BMJOpen」で発表された。

 オーストラリアで昨年、世界で初めてたばこのパッケージデザインが統一されたことを受けて、欧州各国はその制度を自国に導入するべきかどうか検討している。

 現在オーストラリアで販売されているたばこは、銘柄が同一字体で表記され、喫煙が健康に害を及ぼすことを警告する写真が印刷された、同一のオリーブグリーンのパッケージに入っている。

 研究は、豪ビクトリア(Victoria)州で、銘柄固有のパッケージに入ったたばこと統一パッケージに入ったたばこの両方が販売されていた移行期に、愛煙家536人を対象に行われた。

 対象者の4分の3が統一パッケージ、残りが銘柄固有のパッケージを選んだが、前者の方が、たばこの品質が1年前に比べて悪くなったと感じる割合、以前に比べてたばこに満足できない割合、1日に1回以上は禁煙することを考えた割合のいずれも高かった。

 研究では、これらの愛煙家が移行期終了後に感じたことや行ったことについての継続調査は行っていない。だが、「初期段階の兆候」として、単調なパッケージは、たばこの銘柄が持つ輝きを失わせてしまうことが明らかになったという。研究は「単調なパッケージは喫煙の魅力を減少させ、成人喫煙家を禁煙に導く政策を後押しし、その緊急性を高めることにつながる」と結んでいる。(c)AFP