【7月11日 AFP】ミシェル・オバマ(Michelle Obama)米大統領夫人が主導する健康的な食習慣を訴えるキャンペーンは、明らかに「家族」も巻き込んでいるようだ──。

 ホワイトハウス(White House)で9日に開催された子ども向けイベントで、一番好きな食べ物は何かと尋ねられたバラク・オバマ(Barack Obama)大統領は、キャベツの仲間であり栄養価が最も高い野菜といわれているブロッコリーを挙げた。

 オバマ大統領は、ブロッコリーを褒めたたえた一方で、遊説中には「普通の人」を誇示するために頬張っていたチーズバーガーやホットドッグ、ポークチョップやパンプキンパイを冷たくあしらった。

 大統領のすぐ横には、子供の肥満撲滅と健康的な食習慣や運動の促進を目的とした「レッツ・ムーブ」キャンペーンに熱心に取り組むミシェル夫人の姿もあった。大統領はこの日、夫人のキャンペーンに「忠実」な姿勢を見せた。

 ブロッコリーは米国で嫌われる野菜の代表格。ジョージ・H・W・ブッシュ(George H.W. Bush)元米大統領もブロッコリーが大嫌いで、1990年に「子どもの頃から嫌いだったが、母親に食べさせられていた」と発言している。「米国大統領になったのだから、もうこれからはブロッコリーは食べない」と公言した。

 また大統領専用機エアフォースワン(Air Force One)へのブロッコリーの持ち込みを度々禁止しており、そうした大統領の「権力の行使」は、健康的な野菜好きの人々から反感を買った。

 オバマ大統領のコメントは瞬く間にマイクロブログのツイッター(Twitter)上で広がり、政治論争へと発展した。大統領の選挙参謀だったデビッド・プラフ(David Plouffe)氏は、共和党はブロッコリーを攻撃してくるとコメントし、「これで2016年の大統領選挙候補に名乗りを上げる共和党員はすべて、二度とブロッコリーを食べないと誓わなくてはならなくなるだろう」とツイートした。(c)AFP