【7月8日 AFP】インド東部ビハール州(Bihar)の州都パトナ(Patna)に近い仏教の聖地の1つ、ブッダガヤ(Bodhgaya)で7日、複数の小規模な爆発が発生し、僧侶2人が負傷した。歴史的寺院には被害はなかったという。地元警察が発表した。

 紀元前531年に仏教の開祖、釈迦がその下で悟りを開いた菩提樹があるとされるブッダガヤの大菩提寺には、世界各国の仏教徒が訪れる。ビハール州の警察署長はAFPに対し、「神聖な菩提樹は無事で、損傷は受けていない」と語った。

 警察幹部のS. K. バラドワジ(S. K. Bharadwaj)氏によれば、「7日早朝に小規模な爆発が8回連続して発生し、2人が負傷した」という。また、この他にも2つの爆弾が見つかり、寺院の敷地内で信管を取り外す処理が行われた。その1つは、高さ24メートルの有名な仏像の近くにあったという。

 マンモハン・シン(Manmohan Singh)首相は、国連教育科学文化機関(ユネスコ、UNESCO)の世界遺産(World Heritage Site)にも登録されている寺院で起きた爆発を強く非難。「神聖な場所に対するこのような攻撃は、決して許されるものではない」と述べた。

 アニル・ゴスワミ(Anil Goswami)内相は爆発を「テロ攻撃」だとしているが、インドPTI通信(Press Trust of India)によると、現在のところ犯行声明は出されていない。

 インドでは、仏教徒に対する攻撃はまれだが、ミャンマーやスリランカ、バングラデシュでのイスラム教徒と仏教徒の衝突を受け、周辺各国でも緊張が高まっている。(c)AFP/Imran Khan