【6月26日 AFP】内部告発サイト「ウィキリークス(WikiLeaks)」は25日、米監視プログラムを暴露し、現在ロシアに滞在しているエドワード・スノーデン(Edward Snowden)容疑者が、米国による仲介国への圧力により、ロシアで永続的に足止めされる可能性が出てきたと発表した。

 ウィキリークスは、米マイクロブログのツイッター(Twitter)で、「スノーデン氏の米国旅券(パスポート)を無効にし、仲介国に圧力をかけることで、スノーデン氏はロシアに永続的に足止めされる可能性がある。(米国務省には)賢明な連中がいないようだ」と述べた。仲介国がどの国を指すのかは明らかにしていない。

 このコメントが発表されるまで、ウィキリークスは24時間以上にわたってコメントを出していなかった。

 元コンピューターハッカーのジュリアン・アサンジ(Julian Assange)容疑者率いるウィキリークスは、前週末のスノーデン容疑者の香港出国に同団体が協力したと述べており、現在もスタッフの1人がモスクワ(Moscow)でスノーデン容疑者に同行しているという。また、アサンジ氏によると、ウィキリークスはスノーデン容疑者に逃走資金と法務顧問を提供している。

■キューバ行き搭乗せず、モスクワの空港に滞在

 アサンジ氏は24日、エクアドル政府がスノーデン容疑者に対し「亡命渡航許可」を提供したと発表。スノーデン容疑者はエクアドル亡命に向け、24日発のキューバ行きの航空便に搭乗する予定だった。

 だが、ロシアのウラジーミル・プーチン(Vladimir Putin)大統領は25日、同容疑者が今もなおモスクワの空港の乗り継ぎ区域にいると表明。ジョン・ケリー(John Kerry)米国務長官は同日、ロシアに対し、米政府は「対立」を望んでいないと述べ、「冷静」になってスノーデン容疑者の身柄を引き渡すよう要求した。(c)AFP