【6月21日 AFP】サッカー女子米国代表のアビー・ワンバック(Abby Wambach)が20日、韓国との親善試合で4得点を挙げ、男子または女子サッカーにおける国際Aマッチ歴代最多得点記録を樹立した。試合は米国が5-0で勝利している。

 現在33歳のワンバックは、1987年から2004年まで米国代表として275試合に出場したミア・ハム(Mia Hamm)氏が保持していたこれまでの世界最多得点記録158ゴールを更新した。

 代表通算207戦目となったこの試合の前半だけで4得点を挙げたワンバックは、通算得点数を160得点に伸ばしており、そのうち69得点はヘディングで決めている。

 あまりにも夢のような話だと語るワンバックは、「前半は本当にクレイジーだった。チームメイトたちは明らかに私に得点を決めさせようとしてくれていた。本当に感謝でいっぱいです」とコメントした。

 2012年の世界年間最優秀女子選手「女子FIFAバロンドール(FIFA Ballon d'Or)」に輝いているワンバックは、前半10分に右足からの強烈なシュートで先制点を挙げると、同19分には自身39回目となる一試合2得点以上を達成し、ハム氏の記録に並んだ。

 迎えた前半29分、ワンバックはミーガン・ラピノー(Megan Rapinoe)のコーナーキックを頭で合わせ、新記録となる通算159得点目を挙げた。

 両親がスタンドで見守る中、新記録を樹立したワンバックはラピノーと抱き合って喜びを分かち合い、その後はチームメイトに囲まれてもみくちゃにされた。

 そして前半ロスタイム、ワンバックは通算160得点目となるゴールを記録し、米国は前半を4-0で折り返した。

 五輪で2個の金メダルを獲得しているワンバックは、後半16分に観衆からの大きな拍手に送られ、クリステン・プレス(Christen Press)との交代でベンチに退いた。

 米国はその後、後半22分にローレン・チェイニー(Lauren Cheney)が追加点を挙げている。

 ワンバックの新記録樹立を受けて、2004年に現役を引退しているハム氏は声明を発表し、「この日の4得点を見れば、彼女がどんな選手なのかわかります。彼女はボールを競い、勇敢で、決してあきらめない選手です」とコメントした。

「彼女がまだ若かった頃にチームメイトだった私は、彼女が何よりも勝ちたいと思っていたことを知っています。そして彼女は今でも、ずっと勝利を追い続けているのです」

 またハム氏は、ツイッター(Twitter)でワンバックを称賛している。

「おめでとう、アビー。あなたを誇りに思うわ。あなたは真の戦士であり本物のチャンピオンよ」

(c)AFP