【6月7日 AFP】身に着けることができるコンピューターの流行が、犬たちにまで広がっている。犬の運動レベルや睡眠パターンを記録・追跡する「スマートペンダント」を5日、米国のベンチャー企業が発表した。

 米サンフランシスコ(San Francisco)のベンチャー企業、ホイッスル(Whistle)の共同創設者、ベン・ジェイコブス(Ben Jacobs)社長はオフィスに近いドッグパークで愛犬の「デューク」を放して遊ばせながら、AFPの取材に応じた。この商品は、愛犬からヒントを得たという。「犬たちの暮らしを知るための窓となるはずだ。飼い主や獣医がペットの健康状態を把握し、病気を予防できる手段を作りたい」と語った。

 ペンダントは犬の首輪や散歩用のひもに装着すると、加速度計が動きや睡眠状態などを読み取り、記録する。情報はワイヤレスでスマートフォンや無線LANのWi-Fi(ワイファイ)のホットスポットなどに送信される。1匹1匹のペットの活動パターンは、研究者や獣医らの協力を得て構築したオンラインのデータベース上で、不調な点がないかどうか精査される。

「みんな、ペットをよく世話したい気持ちは強いが、情報がない」とジェイコブス氏。犬は通常、自分が好きな人間を喜ばせようとして、自分の不快感を隠す傾向があるという。「獣医たちと話し合った結果、そうした機器を作る他に(犬の健康)情報を集める方法はないことが分かったんだ」

 ペンダントの商品名は「ホイッスル・アクティビティー・モニター(Whistle Activity Monitor)」。1個100ドル(約9600円)で、現在「whistle.com」でインターネット予約を受け付けており、9月から出荷予定。全米の大手ペットショップ・チェーンでの販売も交渉中だという。

 集められたデータは、米アップル(Apple)の携帯機器専用の無料アプリで使用できる。グーグル(Google)の「Android(アンドロイド)」版アプリも年内にリリースされる予定だ。(c)AFP/Glenn Chapman