【6月7日 AFP】世界で唯一確認されていたアルビノ(先天性色素欠乏症)のゴリラで、スペイン・バルセロナ(Barcelona)動物園で数十年間にわたりスター級の人気を博した「スノーフレーク(Snowflake)」の色素欠乏症は、近親交配が原因だったという研究が5日、同動物園で発表された。

 スノーフレークは、かつてスペインの植民地だったアフリカの赤道ギニア共和国で捕獲された。群れの仲間は皆ハンターに殺され、スノーフレークだけが1966年にバルセロナ動物園に連れてこられた。2003年に皮膚がんで死ぬまで同動物園で暮らした。

 絵はがきや観光ガイド、さらには科学誌ナショナル・ジオグラフィック(National Geographic)の表紙などに登場したスノーフレークは、バルセロナ市の非公式マスコットとして世界中で有名になった。

 バルセロナの進化生物学研究所の研究チームは、死んだスノーフレークの体から採取した遺伝子の配列を解析して、スノーフレークの色素欠乏症が、両親から受け継いだ「SLC45A2」遺伝子の変異に起因するという結論を下した。

 チームを率いるトマス・マルケス(Tomas Marques)氏は「色素欠乏症を発症させる遺伝子は、劣性遺伝子だ。つまり、アルビノになるためには、色素欠乏症に対応する変異がある染色体を2つ持つ必要がある」とAFPに電話で語った。

 スノーフレークの祖父がおそらく、劣性アルビノ遺伝子を持っていたのだろう、とマルケス氏は言う。祖父の子孫の中の2匹がペアとなり、その結果、スノーフレークというアルビノのゴリラが誕生したのだという。動物が父親と母親からそれぞれ1つずつ、2つの劣性アルビノ遺伝子を受け継ぐケースは非常に珍しい。

 今回のゲノム配列解析結果は、英オンライン科学誌「BMCゲノミクス(BMC Genomics)」でも発表された。(c)AFP