【5月23日 AFP】(一部更新)西アフリカのニジェール北部で23日、仏原子力大手アレバ(Areva)のウラン加工施設とニジェール軍の基地がほぼ同時刻に相次いで車爆弾攻撃を受け、同国内務省の発表によると兵士18人と民間人1人、自爆犯4人が死亡した。また、容疑者の1人が訓練兵数人を人質に取って施設内に立てこもっているという。

 この攻撃について、隣国マリのイスラム武装勢力「西アフリカ統一聖戦運動(Movement for Oneness and Jihad in West AfricaMUJAO)」が犯行声明を出した。MUJAO報道官はAFPに対し、攻撃は「シャリーア(イスラム法)に反したフランスの戦争にニジェールが協力したことへの報復」だと述べた。ニジェール軍はマリ北部でのフランス主導のイスラム勢力掃討作戦に部隊を派遣している。

 これより先、西側情報筋はAFPの取材に、北部の主要都市アガデス(Agadez)にある軍基地を狙った攻撃で少なくとも10人が死亡したと明かしていた。また、カリジョ・マハマドゥ(Karidjo Mahamadou)国防相は、攻撃してきたのは遊牧民族トゥアレグ人かアラブ系の勢力で「既に無力化された」と語っていた。

 一方、アガデスから北に250キロメートルほど離れたアルリット(Arlit)にあるアレバのウラン鉱山と加工施設を狙った攻撃は、同社によると4輪駆動車による自爆攻撃で、自爆犯が死亡したほかニジェール人作業員13人が負傷したという。(c)AFP