【4月1日 AFP】大統領とイスラム教を侮辱した容疑で逮捕状が出されていたエジプトの人気テレビ司会者バセム・ユセフ(Bassem Youssef)氏が3月31日、検察当局の事情聴取を5時間近く受けた後、保釈金1万5000エジプトポンド(約21万円)を払って釈放された。

 ユセフ氏は衛星放送の番組で活躍するコメディアンで、ムハンマド・モルシ(Mohamed Morsi)大統領の風刺で知られる。ユセフ氏は31日の朝、検察当局の施設に姿を現した際にも、たくさんのカメラの前で巨大な帽子を掲げておどけてみせた。モルシ大統領が先日、パキスタンの大学から名誉博士号を授与されたときにかぶっていた帽子を巨大化したもので、大統領への皮肉だ。

 2011年の革命以降、民主化の道を歩むエジプトだが、最近はモルシ政権による言論弾圧に懸念が高まっている。(c)AFP/Jailan Zayan