【2月28日 AFP】欧州連合(EU)加盟各国の漁業相らは27日、水産資源の海洋投棄の禁止措置を実施することで合意した。いったん捕獲した魚を海に投棄する無駄の多いこの慣行を、漁獲枠の緩和を通じて禁じるはこびとなった。

 約20時間にわたる交渉の末、漁業相らは、漁業政策見直しの一環として昨年6月に採択された投棄禁止措置について、「一般的なアプローチ」で合意。EU域内では捕獲された魚の最大4分の1が海に投棄され死んでいると推定されており、大半の水産資源が乱獲の影響を受けている中、こうした慣行は深刻な問題となっていた。

 漁業相らはまた、投棄されるはずだった魚を、慈善目的で活用することに合意した。禁止措置は来年1月1日に導入し、魚種と海域に応じて2019年まで段階的に実施する。

 一方、環境団体は今回の合意の内容は不十分として、怒りの声を上げている。(c)AFP/Bryan MC MANUS