【2月19日 AFP】米紙シアトル・タイムズ(Seattle Times)は18日、米ボーイング(Boeing)が同社の787型旅客機「ドリームライナー(Dreamliner)」のバッテリーがオーバーヒートを起こしたり発火したりした場合に、機体を守るための暫定的な対策を検討していると報じた。

 同紙によると、飛行中に起きる発火を封じ込めるための加圧換気機能を備えたチタン製または鋼鉄製の箱でバッテリーを覆うことが検討されている。

 同紙はこれを暫定策に詳しい複数の人からの情報として報じたが、米連邦航空局(US Federal Aviation AdministrationFAA)はこの報道についてのコメントを拒否している。ボーイングはこの報道は推測に基づくものであり、誤った内容が含まれていると述べた。

 現在、世界各国で50機のドリームライナーが運航を停止しているが、報道によるとボーイングはこの暫定策により早ければ5月の運航再開を望んでいる。

 ドリームライナーは、欧州のエアバス(Airbus)と激しく競合するボーイングの事業戦略にとって重要な位置を占めている。エアバスの内部関係者がAFPに明かしたところでは、ボーイング787の対抗馬として2014年後半の就航を目指して開発中のA350型機にはリチウムイオン電池を採用しないことが決まった。(c)AFP